オッペンハイマー(2023) 感想 (ネタバレあり)
ノーランの新作が本国公開から半年も遅れて公開ってユニバーサルヒヨってんじゃねーぞ!ワーナーにみせつけたれ!!などとキレていたものだったが、いざみおわってみると正直ビデオスルーでも別によかったな....というぐらい萎えて帰ってきた ところどころウトウトしてる感想なのでボヤけた感想になります
前日に DUNE PART1 をざっと見返したら TENET をサジェストされたので TENET もざっと見返してしまい、冷静に「明日こういうボリューム感かあ....」となったりした ところで、ロシアのコンサート?ライブ?が IS に襲撃された事件をみて、不謹慎にも TENET じゃん!!とおもってしまったのだが、よくよく本編を見てみるとキーウ(字幕ではまだキエフ表記)のホールだったのでいろいろ複雑な感情になった 更にオスカーで RDJ がすげー感じ悪かった事件があったり、いろいろ味噌がついてる状態であったのもなくはない 知った名前がポンポン出てくるのも良かったし、当時こういう授業やってたんやなあとか、思うところがいろいろあった
あとはアインシュタインがさりげなく出てくるんだけど、さすがにガッツリ出てくる感じではないのだろーかとおもっていたら、結構ガッツリ出てくる感じだった ユダヤの話を扱う映画は、どうしても身体感覚として欧米におけるユダヤ観みたいなところとピントが合ってない感じがしてて、この映画でもユダヤ絡みの部分で距離を感じたりした マンハッタン計画がはじまるあたりからとにかく人の顔と名前が一致しなくなっていって、そこまででも大学関係者とか共産党関係者あたりでもう結構いっぱいいっぱいだったし、しかも時制が3レーンかな...?ぐらいあるのでしがみつくので精一杯というか.....せめて3幕構成みたいな感じになってるともうちょいわかりやすかったかな.... オッペンハイマー立志編、マンハッタン計画編、戦後編みたいな感じで.....
オッペンハイマー本人の奔放さというか、あんまり掴みどころがない感じというか....感情移入できないので話にもノっていけないのもあった
かといってストローズに感情移入できるわけでもなく、加えてやはり我が邦の先人たちはコイツらに原爆を落とされたんやなあ、という気持ちも当然あるので、ひたすらに入れなかった
なんというか、実際のオッペンハイマーがどうだったのかは知らないけど、少なくともノーラン史観としては恐るるべきはマクロの核戦争なのであって、ミクロで原爆を落とされた側の人への視点は全くないのだなあ、とはだしのゲンなんかを読んで育った身としては虚しい気持ちになる 出自としては核への恐怖だったはずのゴジラがただのデカゴリラと同様のデカトカゲに身を窶している予告が上映前にかかっていたこととあいまって悔しさすらこみ上げてくる まあ....これが "負けた" ってことなんだろうけど.....
細かいところだけど、最近のマーベル映画(エターナルズ以降)みたいにチャカチャカアスペクト比が切り替わるのが非常に気になった せめてワンシーンまるごとIMAXフルサイズにはしてほしい....カットバックで帯がつくの本当に気が散る
一方 DUNE はヴィルヌーヴらしいどっしりした IMAX の画がずっと続くのでサイコーだった ノーラン映画はダークナイト以来ずっと好きだったけど、過去イチつまらんかった....が、コレがオスカーなどで評価されてるんだー、へぇ〜....と 素直に原作が気になったので読んでみようとおもう